腰痛改善のため先月から来られている女性から、今日

最近、職場の人から『○○さん、背が高くなった?』って言われるんですよ~。

整体で身長伸びたりってこと…、あるんでしょうか??

と言われました。

以前、別の男性からは、

「会社の検診で、3年連続で身長伸びてたんですよ!

と言われたこともありました。

この男性は50代ですが、毎年一回会社で受ける健康診断で、3年(3回)続けて身長が伸びていたそうです。

ミリ単位の伸びなので、最初は誤差の範囲かと思ったそうですが、合計では1センチ以上伸びていたとのこと。


さて、実際に整体で身長は伸びるのでしょうか?

10代とか20代前半くらいまでならともかく、それ以上の年代の方の場合、もちろん「成長する」わけではありませんが、実測値としても身長は伸びることはあり得ます。

理屈としては、

(1)背骨やその他、骨格の歪みが正されて、整うことによって伸びる。

(2)猫背や骨盤の後傾が矯正されることによって伸びる。

(3)腰周辺の筋肉が弛むことによって、肋骨と骨盤を引き寄せている力が解除され、伸びる。

 

といったことが考えられます。

(1)は、中途半端に曲がったヒモをまっすぐにすれば長く見える…のと同じようなものです。

背骨が歪んでいる状態というのは、全体として右や左にカーブしていたり、「S字」になっていたり(※)して、大げさに言えば「曲がったヒモ」のようなもの。
このヒモを、端と端とを持って引っ張って、まっすぐにすれば当然伸びて長くなったように見えますね。

※ 背骨は横から見れば「S字」のカーブになっていて、これが負担を吸収するクッションの役割をしていますが、前や後ろから見た時は、キレイに一直線になっていなければいけません。
これが、前や後ろから見た時に「S字」になっているということは、歪んでしまっているということです。

こうした歪みがなくなれば全体として「背が高く」なります
あくまでも微妙な違いではありますが…。

(2)の「猫背」は、上述の横から見た「S字」が大きくなっている状態ですので、猫背が矯正できれば、上と同じく「曲がったヒモが伸びた」ようなものなので、やはり背が伸びます

また、骨盤が後に倒れている(座った時に腰が丸くなっている)と、大腿骨(太ももの骨)が引き上げられて、相対的に足が短くなります。
(片方の骨盤だけ倒れていると、左右の足の長さが違ってきます。)

骨盤が正しい角度になれば、足も相対的に長くなります

(3)は、特に慢性的な腰痛がひどい人に言えることです。

慢性腰痛の直接的な原因は「腰周辺の筋肉の強い緊張(筋肉が固くなっていること)」です。

腰、特に

肋骨より下
かつ
骨盤より上

このエリアは、背骨以外に骨がなく、周囲は全て「筋肉」が壁となって支えています。

慢性腰痛の人は、この腰周り(肋骨から骨盤の間)の筋肉が固くなっているのですが、この状態では固い筋肉によって

肋骨は下に向かって
骨盤は上に向かって

引っ張られる力が働いています。

つまり、肋骨と骨盤が近づくように、そして背骨の椎骨と椎骨が圧縮されるように、力がかかっている状態です。

なので、施術によって適切に筋肉が弛められれば、この力が解除されて、

肋骨が引き上がり
背骨が伸びて

やはり「背が伸びる」効果はあります。

ただし、繰り返しになりますが、どれも微妙な差でしかないので、何センチも伸びるということはほとんどないです。

また、東洋医学的な観点からは、「気」が充実して(オーラが大きくなって)、印象として「大きく見える」ようになるという側面もあるかと思います。

ちなみに、10代とかの成長期であれば、整体の施術をすることによって、発育が促されて、何もしない場合より背が伸びるという可能性はあります。

お父さんが小柄で、背が伸び悩んでいる学生さんは…、試しに施術を受けてみて下さい(笑)。