先日、おばが施術を受けに来ました。

ちょっと遠方に住んでいるおばなので、そう頻繁には来れないのですが、それでも僕が施術所を構えて本格的にやり始める前から、ちょこちょこ来てくれています。

ヒアリング

以前は五十肩寝違え、あとは介護から来る腰痛首痛など、いろいろ症状を抱えて来ていましたが、今回は目立ってつらいところがあるということはなく、

「全体的に整えてほしい。」

という曖昧なリクエストでした。

…いや、本質的にはこういう形で、特段痛いところがなくても、定期的にメンテナンスしておくことが、健康を保つうえでは大事なことです(笑)。

施術

そんなワケで、一応遠いところ来てくれたので、集中改善コースとして、骨盤、背骨の調整から体質別のバランス調整をして、おばの長年来の不調の根本的な原因の一つである、

冷え」と「循環の悪さ

を改善するべくあれこれアプローチし、一通り施術をしました。

あとは、やっておくと良いストレッチや軽い運動など、おばの興味に合わせて話していました。

その中で、何かのテレビ番組で見た内容を思い出したようで、

「片足だけでイスから立ち上がれなアカンらしいけど、アレできないのよ…。」

と言って、そばにあったイスに座ってから、

「ここからこうしてな…。
こうやって片足で立ちあがるねんけど、
これくらいの筋力は要るやろ…?」

と言いながら、「出来ない姿」を見せたかったようなのですが、見ているとすんなりできているので、こちらとしても

「何を言ってるのかな…??」

と思っていたのですが、間もなくおばも自分で気付いたらしく、

「いや、何でやろ?
この前立たれへんって思ってたんやけど、
今やったらできるわ。アハハ…。」

というわけで、おばとしては年齢が年齢なので、筋力も落ちてきてこの動作が出来なくなってしまったので、出来るようになるにはどうやって鍛えたらよいか?と尋ねたかったようです。

ところが施術後には、本人も意外だったようですが、難なく出来ていました。

つまり、単純に筋力が低下して出来なくなったとは言い難く、身体のバランスが崩れていると身体をうまく使うことが出来なくなっていてバランスが整うと簡単に出来てしまったということです。

よく高齢の方などで、思うように足(膝)が上がっていないために、大した段差もないところでつまづいたり転んだりする…という話がありますよね。

これに関しても、骨盤の歪みや腹筋・背筋のバランスを整えたり、大腰筋(腹筋と背筋の間にあるインナーマッスル)の緊張をほぐしたりするだけで、動きが改善するケースも少なくないと考えられます。

もちろん、運動をして筋力を鍛えたり維持したりする努力も大事です。

ただ、逆にスポーツをずっとしていて力は弱くない人でも、バランスが崩れていたり、姿勢が悪かったりすると、痛み等の不調が出てきたり、ケガや故障に悩まされることもあります。

おばもテニスやゴルフを今でもしていますし、筋力が弱い方ではないです。

こういった場合は「鍛える」より「整える」方が効果的と言えます。

ストレッチなどのセルフケアで、ある程度はご自身でも対策できますが、「いろいろやってみているけれどイマイチ…」というような方は、やはり一度専門的な施術を受けて見られた方が良いでしょう。