産後間もないママさんの、そのお母さんで70歳の女性です。

膝と股関節を人工関節にする手術をされているため、来院が難しいとのことで、当院は原則的に出張施術は行っていないのですが、産後間もない方とその母さんで、ともに外出が難しいということもあり、今回特別にお伺いすることにしました。

目次

ヒアリング

以前は接骨院や整体などで、いろいろな施術を受けていたそうですが、最近(ここ10年くらい)は受けていないとのことです。

娘さんによると、元々体を触られるのはあまり好きではないとのことで、最初はあまり積極的ではありませんでした。

右膝と右股関節は人工関節になっているため、ベッドに横になったり立ったりという動作がしんどいので、できるだけ座った状態で施術をしてほしいとのご希望でした。

膝と股関節が悪いので歩きにくく、あまり動かないから太り気味であるというのも気にされていました。

その他、花粉症ではないが春には鼻炎(副鼻腔炎)になりやすく、季節の変わり目や梅雨の時期には喘息症状も出て体調が悪いということでした。

施術

初回

ご本人のご希望もありましたので、初回は通常行っている DRT の代わりに、イスに座った状態で首の歪み(上部頸椎の変位)を直接調整する方法を用いました。

(※ ↑ 施術イメージです。)

わずか数分ですが、この施術だけで

視界がくっきりして、肩から上がウソのように軽くなった。

との感想をいただきました。

座った状態でしたので、使える施術法が限られますが、少しでも歩きやすくなるように、

・下がった内臓を引き上げる
・右腿の筋肉を動きやすくする

ということを目的として、いくつかの経絡の調整を行いました。

2回目、3回目

初回と同様に

・座位の上部頸椎直接法(座って首の歪みを整える施術)
経絡調整(足の動き改善、内臓引き上げのため)

を行った後、
2回目の時には筋体質(筋肉タイプ)の判定をして、
3回目の時には、その筋体質に合わせた骨格調整足や肩の筋肉の動きを良くする施術を行いました。

それぞれ、指標にはしっかりと変化が現れ、首や足の動かしやすさも少しずつ改善してきました。

4回目

この時も、2回目、3回目とほぼ同様の施術を行ったのですが、足の状態を診させていただいてた時に、ふと気になって

「右足首はケガをしたことはないですか?」

と聞いてみたところ、やはり思った通りで、

・右足首は小学生の時から捻挫を繰り返し、動きも悪くなっている。
・そのせいか歩き方が変である。
・今までの治療院では「まあ、そんなもんです」と言われるだけで、特に対処してもらえなかった。

とのことでした。

この時もイスに座った状態でしたため、足首の関節調整はやりづらいと思われたので、

ひとまず足首の周辺の筋肉の固くなっている箇所をゆるめる施術を行いました。

その結果、足首関節の動きが顕著に改善し、

力も入るようになった。

とのことでした。

今後

足の動きが良くなってきて、身体も少しづつ軽く感じるようになってきたそうで、今度は頑張って当院まで来てみようという気になったそうです。

こちらから見ても、気分的に前向きになられているように感じました。

人工関節になっているとは言え、周りの筋肉がきちんと機能すれば歩きにくさ等はさらに改善できる余地があると考えられます。